流 光
2009-08-25


禺画像]
そして

ついに



一音の水



やわらかい瞳孔を穿ち

あざやかにひろがる波紋に

もうひとしずく落ちる







そうして

やってくるのだったね

とけあうための波瀾は



慄(ふる)える神の

掌紋さながら



性差なき二つのたましいを

包んでは

とりこぼす



光の波のあやうい表裏



黙し促し

ひとりはひとりを

ふいに破綻へ追いつめ

酷薄に突き放す

かと

眸(まみ)翳る刹那



素迅く抱き留め

濃密な調和を知らしめる



いのちよ茨(いばら)よありがとう





微笑は微笑をくすぐり

とけて



そうして

流れていくのだったね



胎児の見ている夢のあわい



















.
[詩]

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