詩/紙礫
2024-07-05


紙礫



神の舌打ち、
背後で草の実は爆ぜ
酔いざめのように季節は移る

ほつれた蜘蛛の糸はいつまでも
風を惑わせているけれど

贈られた花はみな枯れた

遺されたものは
負号のペン
寂寞、
紙礫









2015.『詩歌探究社 蓮』Vol.4 より

[詩]

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